理数の特集 生命科学・進化 · ASL-008 · 第1版
新しい遺伝子は、どこから生まれる?
読み枠、GC比、タンパク質の折り畳みから、生命の「新しさ」を確かめる方法を考える
2026年10月20日確認 · AI補助:Codex · 掲載版

使い続けている文章の一部が、別の仕事をする文章に変わる。そのようなことが、DNAにも起きるのでしょうか。新しい遺伝子の研究は、すでにある遺伝子の複製だけでなく、タンパク質を作る情報として使われていなかった配列に注目しています。ただし、DNAを読めることと、そこから役立つタンパク質が生まれることには、いくつもの隔たりがあります。
この記事では、タンパク質を作る遺伝子に対象を絞ります。遺伝子にはRNAそのものが働くものもあり、それらを含むすべての起源を一度に説明する記事ではありません。2026年の比較ゲノム研究を入口に、文字列としての可能性と、生物の中で確かめた働きを区別しながら読み進めます。
01
新しい遺伝子を見つけた、と判断する前に
2026年1月6日、Nature Communicationsに、DNAのGC含量とde novo遺伝子の成立を調べた研究が公開されました。GC含量とは、DNAの文字A・T・G・Cのうち、GとCが占める割合です。de novoは「新たに」という意味で、この研究分野では、祖先でタンパク質をコードしていなかった領域に由来する遺伝子を指します。生命を何もないところから作った、という意味ではありません。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]
研究を読むには、三つの問いを分ける必要があります。いまタンパク質が作られるのか。そのタンパク質は何をするのか。そして、その配列はどのような歴史をたどってきたのか。現在の働きが分かっても起源が自動で分かるわけではなく、起源の候補を絞れても働きの実験が済んだとは限りません。この記事でも、この三つを別々に確かめます。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
02
DNAの文字列が、そのままタンパク質になるわけではない
DNAは塩基という部品が並んだ分子です。A・T・G・Cは、その部品の種類を表す略号です。ゲノムという言葉は、ある生物が持つ遺伝情報全体を指します。その中でタンパク質を作る遺伝子は、アミノ酸をどの順に並べるかという情報を含みます。タンパク質はアミノ酸の鎖からでき、細胞内の反応を進めたり、構造を支えたり、他の分子と結び付いたりします。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S02]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]
タンパク質を作る過程では、まずDNAの情報をRNAへ写します。これが転写です。タンパク質の情報を運ぶRNAはメッセンジャーRNA、略してmRNAと呼びます。次に、リボソームという分子の装置がmRNAを読み、アミノ酸の鎖を作ります。こちらが翻訳です。人を含む真核生物では、RNAの加工や、細胞内で使う場所への移動なども関わります。図では、今回の問いに必要な部分を抜き出しています。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S03]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S02]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S03]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]
「非コード領域」は、ここではタンパク質のアミノ酸配列を指定しない領域という意味です。「使い道がない領域」と読み替えてはいけません。RNAとして働く配列や、他の遺伝子の発現を調節する配列もあります。また、現在の注釈でタンパク質コードと認められていないことと、将来どの条件で調べても翻訳されないことは同じではありません。起源を論じる際には、注釈の限界も残ります。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S02]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S03]
03
三文字ずつ読むと、「読める区間」が現れる
翻訳では、RNAの文字を基本的に三つずつ区切ります。一つのまとまりをコドンと呼びます。標準遺伝暗号では、アミノ酸を指定するコドンのほかに、翻訳を終える終止コドンがあります。RNAではUAA・UAG・UGAです。DNAの対応する表記はTAA・TAG・TGAとなります。RNAでは、DNAのTに対応する場所にUを使うためです。生物や細胞内の場所によって異なる暗号表もあるので、ここからの教材は標準遺伝暗号に限定します。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
どの位置から三つに区切るかで、意味は変わります。「ABCDEF」をABC・DEFと分ける場合と、最初の一文字をずらしてBCDから読む場合を想像してください。分子に空白が入るわけではありませんが、区切る位置が違えば別のコドンになります。一方向の配列には三つの読み枠があり、DNAの反対側の鎖も考えると合計六つになります。下の図は、そのうち一方向の三枠を示します。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S05]National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S05]National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
途中に終止コドンが現れず読み進められる区間を、オープン・リーディング・フレーム、略してORFと呼びます。長いORFはタンパク質コード遺伝子を探す手掛かりになります。しかし、細胞がその区間を転写するか、翻訳を始めるか、作った鎖が安定して残るかは、別の条件です。紙の上で一続きに読めても、細胞が使っているとは限りません。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S03]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S05]
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S05]
04
複製から変わる道と、非コード領域から生まれる道
新しい遺伝子を考える代表的な経路に、遺伝子重複があります。DNAの一部が複製され、もとの遺伝子に似たコピーが残る経路です。二つのコピーがあれば、同じ働きを分担したり、片方の働きが変わったりする余地が生まれます。ただし、コピーができたから必ず新機能を得るわけではありません。働きを失う場合もあり、同じ働きを保つ場合もあります。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S07]
一方、de novo起源で問うのは、祖先でタンパク質コードではなかった領域が、タンパク質を作る遺伝子として使われるようになる経路です。例えば配列の変化で読み続けられる区間が長くなることと、その区間が転写・翻訳されるようになることは、分けて考えられます。両方が関わっても、その順序がいつも同じとは限りません。DNAという材料も、転写や翻訳を担う細胞も、すでにある状態での変化です。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S07]
では、他の生物で似た遺伝子が見つからなければ、de novoなのでしょうか。そうは判断できません。古い遺伝子でも変化が大きければ似ていると検出できず、比較相手のゲノムが不完全な場合もあります。起源を調べるには、近縁種の対応する場所を探し、その場所が祖先でどのような配列だったかを比較します。並びの周囲の遺伝子も手掛かりに、同じ場所を比べているかを確かめるのです。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
05
「作られた」と「働いた」を、何で確かめるか
RNAが検出されたら、転写の証拠になります。リボソームがそのRNAを読んでいる痕跡や、対応する短いタンパク質の検出は、翻訳の証拠に近づきます。それでも、測定法に固有の誤検出や、調べた細胞・時期だけに限られる可能性を点検します。RNAがあるだけで、安定したタンパク質が存在すると飛び越えてはいけません。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S03]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
機能を調べるには、その候補を失わせた場合や量を変えた場合に、細胞や生物がどう変わるかを比べます。ここで難しいのは、DNAの変更が隣の遺伝子やRNAそのものへ影響する場合もあることです。差が出た理由がタンパク質なのか、別の影響なのかを切り分ける比較が必要です。また「何も変わらなかった」という結果も、その実験の環境・測定精度の範囲での結論です。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S03]National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
2020年の酵母の研究では、新しく現れつつあるORFの発現量を人為的に増やし、条件によって増殖に有利な効果が出るものを調べています。これは、候補の作用を実験で検討した例です。同時に、普段の量では失わせても明確な不利益が出ない場合がありました。「量を増やすと、この条件で有利」と「通常の自然環境で不可欠」は違います。新しさを評価するには、効果の方向だけでなく、量と環境も読まなければなりません。
06
2026年の研究は、3,379と22をどう使い分けたか
この研究は、3,379の真核生物ゲノムを広く比較し、さらに22の焦点種について近縁種との起源比較を行いました。3,379は新遺伝子の個数ではなく、22も実験で機能を実証した遺伝子数ではありません。広い配列の比較と、祖先の状態の推定という、二つの調査範囲の数です。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]
広い比較では、タンパク質コード領域のほかに、非コード側から抽出したORFを調べています。採用した区間は終止から次の終止までの60塩基以上で、ATGという開始コドンを必須にしません。図で見た「開始からタンパク質を作る」教材と同一の定義ではない点が大切です。配列が潜在的に指定し得る性質を調べたのであり、その全区間が細胞内で翻訳されたと確認したわけではありません。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]
07
GC比が変わると、途中で止まる確率も変わる
GC比とORFの関係を、自分で計算できる小さな模型にしてみます。DNAの各位置の文字を、互いに独立に選ぶと仮定します。GC比をgとし、GとCはそれぞれg/2、AとTはそれぞれ(1−g)/2の確率で出ると決めます。実際のDNAには隣同士の偏りや配列ごとの特徴がありますが、この模型ではそれらを省きます。
根拠:National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
標準遺伝暗号での三つの終止コドン、TAA・TAG・TGAが出る確率を足します。例えばTAAは、Tが出る確率にAが出る確率を二回掛けた値です。同じように残り二つも計算すると、次の式になります。ここで計算しているのは、固定した読み枠に終止コドンが現れる確率です。
根拠:National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
- g
- GC比。0から1の値で、50%なら0.5です。
- p(stop)
- この模型で、1コドンが標準の終止コドンとなる確率。
- L
- 固定した読み枠で調べる、互いに重ならないコドンの個数。塩基数ではなく、後節の配列数で使うL(アミノ酸数)とも対象を区別します。
- P(長さLで終止なし)
- 選んだLコドンの中に終止が一つもない確率。遺伝子の誕生率ではありません。
根拠:National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
条件を動かす計算模型
終止コドンがない区間は、どれくらいできる?
GとCの割合と、調べる長さを変えます。各塩基を独立に選び、AとTは同じ割合、GとCも同じ割合とする模型です。標準遺伝暗号の終止TAA・TAG・TGAを使います。RNAの表記ではTをUへ読み替えます。
青の実線:選んだ割合 / 灰色の破線:GC50%の比較
1組が終止になる確率:4.6875%
指定した全区間に終止がない確率:23.6862%
この数字は、遺伝子が生まれる確率ではありません。開始の合図、転写・翻訳される条件、タンパク質の折りたたみ、働き、自然選択は計算していません。長さは固定した読み枠の、重ならない3塩基の組を数えます。模型の曲線は測定データではありません。
JavaScriptが無効なら、GC50%・30組の初期例を表示します。
g=0.5では四文字が各1/4なので、64通りのコドンのうち終止三つに対応し、p(stop)=3/64になります。これは模型から求めた値で、実測値ではありません。gを変えると、終止を避けて読み続けられる区間の出やすさが変わります。それでも、終止がないだけでは読み始める場所も、使われる量も、タンパク質の働きも決まりません。計算機の「終止なし」を「遺伝子成立」と読み替えないでください。
根拠:National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
08
折り畳みの予測は、機能の合格証ではない
アミノ酸の並びが変われば、できた鎖と水との相性や、鎖同士の集まりやすさも変わります。水を避ける部分と、なじみやすい部分の配置は、タンパク質がどのような形を取りやすいかに関わります。だからDNAの文字の割合は、翻訳したときのアミノ酸の偏りを通じて、分子の性質に結び付きます。文字の段階とタンパク質の段階は、遺伝暗号を介してつながっています。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
2026年論文は、配列から疎水性のまとまりなどを調べるHCAという方法で、折り畳みに関係する性質を比較しました。これは各候補の立体構造を実測した結果ではありません。また、すべてのタンパク質が一つの固い形になって働くわけでもありません。形が定まりにくい部分が働く場合もあり、逆に整った構造を取れても、それだけでは細胞内の役割を示せません。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]
広いゲノム比較では、GC比が中程度の集合に、既存のコード領域に近い折り畳み関連の性質を持つORFが多く見られました。一方、起源を推定した候補では、祖先ORFのGC比が、その種の背景となるORFより高い傾向を報告しています。前者はゲノム間の比較、後者は種内の背景との比較です。違う集団どうしを混ぜると、「GCが高いほどよい」という誤った一行の結論になります。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]
GC比は、上げれば上げるほど新遺伝子に有利、という単純な指標でもありません。ゲノム全体を比べた傾向と、同じ生物内の候補を背景の配列と比べた傾向は、比較相手が違います。予測された性質、祖先の推定、実験で確かめた働き。それぞれに別の誤差や限界があるため、一枚の予測図に三つをまとめて証明させることはできません。
09
残った配列の歴史から、未来の目的を読まない
生物が持つ配列の変化は、必要な働きを先に決めて、その答えを目指して起きるとは限りません。ある環境で子孫を残す度合いに差があれば、自然選択が配列の残り方に影響します。ただし、影響が小さい変化では偶然による頻度の変化も無視できず、ある条件で有利な作用が別の条件では不利になる場合もあります。「新しい」は、無条件に優秀になったという意味ではありません。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
働きの候補が生まれても、発現が弱ければ効果を検出しにくく、強すぎれば細胞の負担になるかもしれません。研究で注目するのは、配列だけでなく、それが置かれた細胞、使われる量、環境との組合せです。現在まで残った候補だけを見る比較では、消えた候補の全履歴は読めません。成立の一例を見つけることと、成立率や消失率を求めることは別の課題です。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
10
20ᴸ通りもあるのに、どうして見つかるのか
最後に、配列の可能性の大きさを数えてみます。標準的な20種類のアミノ酸を使い、長さをL個に固定します。一番目に20通り、二番目にも20通り、という選択を続けると、並びの総数は20をL回掛けた値になります。順序を区別するので、同じ材料でも並びが違えば別の配列です。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
- N
- この条件で区別できる配列の総数。
- 20
- 数え上げに使う標準的なアミノ酸の種類数。
- L
- アミノ酸の個数。ここでは長さを固定します。前節のGC模型でのL(コドンの個数)とは数える対象が違います。
根拠:National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) [NG-S04]National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]
長さ3なら8,000通り、長さ10なら10兆2,400億通りです。いずれも条件を置いた計算値です。この大きさから「ある特定の配列を一度の均等抽選で当てるのは難しい」とは計算できます。しかし、それを生物の中で機能する配列が生まれる確率と同一視するには、何を機能と呼ぶか、その条件を満たす配列が何通りあるか、どんな確率で配列が変わるかを、さらに決めなければなりません。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) [NG-S06]Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
一つの働きを担える配列が一つだけとは限りませんし、変化が毎回ゼロから全長を引き直すとも限りません。既存の配列や細胞内の相手が、ある短い配列の作用を変える場合もあります。一方で、それらを挙げただけで、どんな働きも容易に生まれると証明したことにはなりません。対象ごとに、出発する配列、発現の条件、測定した作用、比較した祖先をそろえる必要があります。大きな数だけでも、小さな成功例だけでも、一般的な成立率は出せないのです。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
11
次に知りたいのは、候補が細胞の中で何をするか
新しい遺伝子を調べる面白さは、「文字列が読める」という性質と、「分子が作られる」「作用がある」「子孫へ残る」という現象の間を、一つずつ調べられるところにあります。GC比のような基本的な配列の偏りも、その間の条件を変え得ます。2026年の研究が与えるのは、候補を比較し、実験へ進むための見取り図です。すべての候補の機能や、全生物に共通する誕生率が確定したわけではありません。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]
次の報告を読むときは、「新しい遺伝子が見つかった」という見出しの後で、どの証拠が新しく加わったのかを探してみてください。ORFを計算したのか、タンパク質を検出したのか、特定条件の働きを測ったのか、近縁種から起源を絞ったのか。そこが分かると、成果の大きさだけでなく、まだ答えが出ていない問いも具体的になります。
根拠:Nature Communications / Springer Nature [NG-S01]Nature Communications / Springer Nature [NG-S08]
読み終えた後に残る問い
新しい候補が「翻訳される」と分かった後、そのタンパク質の働きと起源を区別するために、次は何を比べたいですか。
出典と確認範囲
以下の一次資料を参照した独自の説明です。資料の図版や写真は転載していません。数式の模型・研究の実測・理論上の成果を区別しています。
- Impact of GC content on de novo gene birth
Nature Communications / Springer Nature · 2026-01-06 · NG-S01
Roginskiほか、17:1268。HTML本文、Results、Methods、rightsを読取。Version of recordは2026-02-03。3,379は全体ゲノム集合、22は詳しい起源比較の焦点種。基礎集合の取得基準日は2023-03-06。stop-to-stop iORF≥60nt、ATG必須でない。HCAは予測指標。祖先配列・de novo起源は比較による推定。図2/S2等は各ゲノム1000CDS/1000iORFの抽出集合を使用し、全ORFを全図に投入したと書かない。 確認:2026-10-20T02:26:06Z
- Gene
National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) · 公開日未確定 · NG-S02
遺伝子の基本定義とタンパク質情報。遺伝子数の推定は本稿では使用しない。発行日としてページの更新日を推測しない。 確認:2026-10-20T02:26:06Z
- Transcription
National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) · 公開日未確定 · NG-S03
DNA情報のRNAへの転写、mRNAの役割。真核生物の流れを簡略化する際、全RNAがタンパク質になるとは書かない。 確認:2026-10-20T02:26:06Z
- Translation
National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) · 公開日未確定 · NG-S04
リボソームでmRNAからアミノ酸配列を作る翻訳。独自の20^L教材は固定長・標準20種類の数え上げ。 確認:2026-10-20T02:26:06Z
- Open Reading Frame
National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) · 公開日未確定 · NG-S05
ORF、三塩基コドン、片鎖3枠/両鎖6枠。長いORFは遺伝子候補の手掛かりであり機能の証明ではない。2026-10-19のページ日付は掲載初日と断定しない。 確認:2026-10-20T02:26:06Z
- The Genetic Codes — 1. The Standard Code (transl_table=1)
National Center for Biotechnology Information (NCBI / NLM / NIH) · 公開日未確定 · NG-S06
標準表1、TAA/TAG/TGAの終止。GenBank表記はTだがRNAはU。別の遺伝暗号表も掲載されている。GC式はこの表を根拠にした独自の独立塩基模型で、NCBIや2026論文が実測した遺伝子発生率ではない。 確認:2026-10-20T02:26:06Z
- Duplication
National Human Genome Research Institute (NHGRI / NIH) · 公開日未確定 · NG-S07
DNA配列重複の基本。重複が必ず新機能をもたらすとは解釈しない。 確認:2026-10-20T02:26:06Z
- De novo emergence of adaptive membrane proteins from thymine-rich genomic sequences
Nature Communications / Springer Nature · 2020-02-07 · NG-S08
Vakirlisほか、11:781。出版社PDF https://www.nature.com/articles/s41467-020-14500-z.pdf 全文読取。とくにResults『Selected effects』『Potential for adaptive change』、Fig2/3、Discussion。新生ORFの過剰発現で増殖利益が出る条件と、欠失時の小さい影響を区別。通常発現で必須、自然環境で有利、固定済みとは一般化しない。割合は単一条件と複数条件で違うため本文に採用しない。PDF末尾はcorrected publication 2021と記載。 確認:2026-10-20T02:26:06Z
主要主張と出典の対応
NG-C01 本稿はタンパク質コード遺伝子に限定し、非コードを無用と同一視しない。NG-S01、NG-S02、NG-S03。RNAとして働く遺伝子など、すべての遺伝子の起源を扱わない。
NG-C02 標準遺伝暗号のDNA終止はTAA/TAG/TGAで、RNA表記はUAA/UAG/UGA。NG-S06。暗号表1を使う教材。ミトコンドリア等の別暗号に一般化しない。
NG-C03 ORFの存在だけでは転写・翻訳・機能・de novo起源は証明されない。NG-S01、NG-S03、NG-S04、NG-S05、NG-S08。ORFの操作的定義は研究ごとに確認する。
NG-C04 2026研究の全体比較は3,379真核ゲノム、詳しい比較は22焦点種。NG-S01。2023-03-06時点の注釈付き・scaffold以上、種名ごと1ゲノム。数は遺伝子数・機能検証数ではない。
NG-C05 同研究のiORFはstop-to-stopの60nt以上を抽出し、ATG開始必須ではない。NG-S01。ORFtrack既定条件では既注釈featureとの重複が長さの70%を超えない。完全に重複のない全領域と断定しない。
NG-C06 de novo候補は近縁種の同じ場所の非コード相同性、外群、遠い相同性の除外を用いて推定。NG-S01。本研究は少なくとも2外群、Pfam/HMMER・予測構造類似探索も使用。祖先の直接観測ではなく、相同性の不検出だけで断定しない。
NG-C07 HCAの折り畳み関連予測、立体構造実測、機能実験は別の証拠。NG-S01。HCAは疎水性クラスター等からの指標。予測構造ESMFoldも一部候補の相同性除外に使われ、構造の実測ではない。
NG-C08 GC教材模型のp_stop=(1-g)^2(1+g)/8、Lコドン終止なし=(1-p_stop)^L。NG-S06。独自導出。塩基独立、AT/GC組内等率、固定読み枠の非重複コドン、標準暗号に限定。遺伝子発生率、機能率、研究再現値ではない。
NG-C09 2020酵母実験にはORF過剰発現で条件付きの増殖利益を示す例がある。NG-S08。通常発現で必須・自然環境で有利・将来固定するとはいえない。本文で割合や倍率は採用しない。
NG-C10 20^Lは標準20種・固定長の配列数で、自然界の均等抽選確率ではない。NG-S04、NG-S06。独自数え上げ。20^3=8000、20^10=10,240,000,000,000。機能配列数・変異過程・環境を指定せず成立率へ変換しない。
NG-C11 広いゲノム比較では中間GC域のiORFにCDSに近い折り畳み関連性質、種内では祖先ORFが背景iORFよりGCに富む傾向が報告された。NG-S01。異なる比較軸。HCAは予測であり、高GCほど常に有利、機能実証、全種の誕生率、因果関係の確定を意味しない。